GIAが公表している宝石のお手入れのコツをまとめました

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今回は、大切なジュエリーの美しさをできるだけ長く保つために注意したいポイントについてご紹介したいと思います。宝飾品をファッションの一部として身に着けるのが当たり前となった現在では、アクセサリーは生活に欠かせないアイテムの一つとなっています。しかし、そんな宝飾品に関して忘れられがちなのが日々のお手入れです。購入時点ではどれだけ美しい宝石でも、お手入れをおざなりにしてしまえば、意外と簡単にその輝きを失ってしまいます。
そこで今回は、大切な宝石を代々何世代も受け継いでいくために知っておきたいポイントをご紹介します。

宝石の美しさを保つポイント

それでは、長く宝石の美しさを保つために注意しておきたいポイントをご紹介しましょう。ここでは、世界最大規模の非営利宝石学研究及び教育組織として世界中で高い評価を受けているGIAの公表するお手入れポイントを中心にご紹介します。

光や熱に注意!

太陽の有害な光線が、人間の皮膚にダメージを与えるのは有名です。実は、人間同様に、色付き宝石の耐久性と色は光と熱の影響を受けるのです。例えば、アメジスト、クンツァイト、トパーズ、シェルカメオなどの宝石は、過度の光を長時間受けてしまえば、時間の経過とともに色が薄くなってしまったりなどのダメージを受ける可能性があります。また、パールやアイボリー(象牙)などのデリケートな宝石も、極度の光にさらされてしまうと、色あせしてしまう危険がありますし、琥珀などは時間経過とともに色が暗くなってしまう場合があります。なお、過度な熱や急激な温度変化なども宝石にダメージを与えます。これは、宝石に含まれる水分がなくなってしまうことが原因となるのですが、遊色効果で人気のオパールなどは、その遊色効果を失ってしまったり、ひびが入ってしまうことがあります。
つまり、宝石の保管時には、極力高温多湿を避け、光にさらされないよう、きちんとジュエリーボックスなどで保管する必要があるのです。

化学物質に注意!

化学物質への曝露は、ゴールドやシルバー、プラチナなど貴金属部分が変色してしまったり、色付き宝石に損害を与える可能性があります。例えば、普段から皆さんが良く利用するヘアスプレーやワックス、香水や化粧品などは、パールなどの多孔質でデリケートな宝石の表面に致命的な損害を与える危険があります。また、プールの塩素や家庭用洗剤に含まれるアンモニアも宝石や年代物の宝飾品に損害を与える可能性があるため、事前にジュエリーを外しておくなどの対策が必要です。

処理された宝石の注意点

カラージェムストーンは、外観の色やクラリティを向上するため、何らかの処理が施されている場合があります。そして、これらの処理は、熱や溶剤、スチームクリーナ、超音波洗浄器で劣化してしまう場合があるので注意しましょう。宝石の処理に関しては、きちんと「何の処理が施されているか?」を知ることが、その宝石のお手入れ方法を知るためのファーストステップとなります。
したがって、ジュエリーを購入する場合には、きちんと鑑定書を提示してもらうことやや店舗スタッフに、その宝石の詳細情報の説明をしてもらうようにしましょう。

超音波洗浄器に注意点

宝石をお手入れするときに非常に便利なのが超音波洗浄器です。入れておくだけでジュエリーのクリーニングが完了しますし、最近では数千円で手に入れることができることから使用している人も多いのではないでしょうか?しかし、この超音波洗浄機は、宝石の種類によって使用できない場合があるのです。例えば、充填処理をされているような宝石は、せっかくのお手入れで宝石が割れてしまう…なんてことになりかねませんので、購入時に超音波洗浄機を使用して問題ないのかきちんと確認しましょう。
超音波洗浄については以下の記事もご参考に。

参考記事:ジュエリーのお手入れに洗浄機を使ってはいけない宝石をご紹介!

まとめ

今回は、GIAが公表しているジュエリーのお手入れのために知っておきたい注意ポイントをご紹介しました。ジュエリーなどに関しては、その美しさが永遠に続くと考えている方も少なくないのですが、きちんとその宝石に合ったお手入れ方法や保管方法を守らなければ、意外と簡単にダメになってしまうものです。したがって、本稿でご紹介した宝石の注意ポイントは、ぜひ頭に入れておいてほしいものです。
なお、宝石のお手入れ方法に関しては、購入時にお店のスタッフに質問すれば、きちんと教えてくれるものですので、遠慮などはせずに質問してみましょう。そういった行動が、結果的にジュエリーの寿命をのばすことにもつながるはずです!

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