黒蝶真珠と黒真珠についてご紹介します！

日本人の方が真珠と聞けば、独特の光沢をもつ白い真珠を思い浮かべることでしょう。しかし、実は真珠という物にもいろいろな種類があり、金色を持ったゴールデンパールや今回ご紹介する黒色を持った真珠があるのです。『真珠＝白色』というイメージが強い方には少し違和感があるかもしれませんが、黒色の真珠も独特な美しさを持っていますので、今回は黒真珠についてご紹介します。

まずは黒真珠の種類について

それでは黒真珠の基礎知識からご紹介します。実は、一口に黒真珠と言っても、黒蝶真珠と黒真珠に大別されますので、まずはその違いから押さえておきましょう。

黒蝶真珠について

最初に『黒蝶真珠』からですが、これは黒蝶貝と呼ばれる貝から採れる真珠で、表面に緑や青などの独特な光沢を帯びた黒っぽい真珠となります。もちろん、真珠が放つ独特な光沢や地色の黒色は天然色となります。なお、黒蝶真珠と言っても、さまざまな色のものがあり、採取されるのは黒色だけでないというのが黒蝶真珠の神秘性をさらに高めています。
真珠は、真珠層をつなぐタンパク質内の色素の関係によってそれぞれのカラーを示すものですが、黒蝶真珠のたんぱく質に含まれる色素は赤や黄色、緑色などが含まれています。そしてこれらのカラーが重なり合うことによって『黒・グリーン・グレー・ブラウン』などの色合いを発色するようになるのです。したがって、黒蝶真珠は、多彩な色と輝きが美しいうえ、同じ色のものは一つもない特別な真珠となるのです。

黒真珠について

次に『黒真珠』についてご紹介しましょう。実は黒真珠というのは、黒色を持った真珠の総称です。上で紹介した黒蝶真珠もそうなのですが、皆さんも馴染み深いアコヤ真珠や淡水パールなどを黒色に染める加工をしたものも黒真珠となります。
覚えておきたいのは、特別感のある呼び名で「和珠 (わだま) の黒真珠」というものがあるのですが、多くの方が「和珠＝アコヤ真珠」とイメージすることでしょう。しかしアコヤ真珠は黒い珠は採れません。黒っぽいアコヤ貝からは、美しい白色の真珠が採れないこともあるのですが、それでもブルーかシルバーのような真珠となります。つまり、「和珠の黒真珠」と呼ばれる黒色のアコヤ真珠については、『ソメ』などの加工を施して黒色を出しているだけで、天然のカラーではありません。

黒蝶真珠の特別称号について

黒蝶真珠については、その品質によって特別称号が与えられその価値も高くなります。以下に黒蝶真珠の特別称号をご紹介しておきますので是非覚えておきましょう。

まとめ

今回は、皆さんが持つ真珠のイメージと異なり、黒色の真珠についてご紹介しました。黒蝶真珠に関しても、黒色を持っていますので黒真珠には含まれます。しかし、加工によって出す黒色とは異なり、真珠特有の光沢をもった天然物の黒真珠となりますので、その美しさは格別です。特に、黒色の表面にクリーンやブラウンの微妙なカラーの違いが見える黒蝶真珠は、通常のアコヤ真珠にもない特別な光沢を楽しむことも可能です。
真珠のジュエリーが好きな方であれば、ぜひ白色の真珠だけでなく、黒色の真珠も楽しんでみていただきたいものです！