若さのあるピュアブルーの色合いと透明感が美しいスリランカ産サファイアについて

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スリランカは、さまざまな宝石の採掘現場があり、ダイヤモンドやルビーの産地としても有名です。しかし、実際には、サファイアの産出量の方が圧倒的に多く、さらに品質の高いサファイアの産地としても世界的に知られています。中でもスリランカ産サファイアは、英国王室御用達としても有名で、ウイリアム王子がキャサリン妃に送ったサファイアの婚約指輪により世界的にスリランカ産サファイアが一大ブームになりました。
今回は、そんなスリランカ産サファイアがどのようなものかご紹介したいと思います。

スリランカ産サファイアについて

サファイアについては、カシミール産サファイアが世界的にも高い評価を受け、コーンフラワーのようなカラーのブルーサファイア、あるいは濃いロイヤルブルーカラーほど高い評価を受けると言われます。
そんなサファイアの中でも、スリランカ産サファイヤはお手頃価格で手に入れられるサファイアとして知られていますが、実は他の産地のサファイアにはない色合いと美しい透明感を持っているのです。スリランカ産サファイアの特徴は、非加熱の場合は美しいシルクインクルージョンが顕微鏡で確認でき、若さのあるブルーが非常に美しいことで、さらに他の産地のものと比較すると、圧倒的な透明感を持っています。また、色の付き方が均一ではないため、見る方向やカットの角度などによっていろいろな美しさを見せてくれるというのも、近年人気の秘訣となっているのでしょう。
宝石は、それぞれが自然に作られたものですので、本来一つ一つが異なる個性を持つのが魅力です。スリランカ産サファイアは、他のサファイアと比較して、特にその個性がわかるのが最大の魅力だと筆者は考えています。

スリランカ産サファイアを購入するときのポイント

ジュエリーとしてサファイアを選ぶ場合、上述したように、濃く深いブルーを持ったサファイアを選ぶのが良いと思われがちです。しかし、スリランカ産サファイアの場合は、なんといってもその透明度を生かせるものを選ぶのがオススメで、ピュアブルーのサファイヤを選ぶのが良いと思います。ピュアブルーのサファイアは、光が弱い場所においても、色合いの美しさや透明感の良さをアピールできるため、どのような場所でも存在感を発揮してくれます。
また、観賞用などにスリランカ産ファイアを購入する場合には、デザインがシンプルなものを選ぶのがオススメです。ただし、最低でも3カラットはある物を選びましょう。
なお、上述したように、スリランカ産サファイアは色が均一でないという特徴があるため、品質の偏りが大きいです。そのため、購入する場合には、さまざまな角度から光を当ててみて、色合いをチェックするのがとても重要になります。

スリランカ産サファイアと加熱処理

スリランカ産サファイアは、上述のようなピュアブルーと透明度の高さが特徴です。しかし、淡い色のものが多いことや、色の濃さが均一でないという欠点があるのも事実です。もちろん、色が均一でないことを「見る角度によってさまざまな表情を見せてくれる」や「そもそも淡い色のサファイアが好み」など、欠点をスリランカ産サファイアの魅力の一つと考える人も少なくありません。
しかし、サファイアを始めとして、カラーストーンが宝飾品として価値を高める為には、ムラのない均一な濃いカラーが好まれることが多く、スリランカ産サファイアの欠点は大きな欠点として目立ってしまう場合が多いのです。
そこで多くのスリランカ産サファイアに多いのが『加熱処理』です。
淡い色をしたサファイアは、加熱処理することにより、サファイア特有の濃い青色へと変化するので、淡い青色や色ムラのあるスリランカ産サファイアを均一なブルーにするためには欠かせない工程の一つとなるのです。こういった加熱処理は、人工的に作らられた宝石のように思えると、敬遠してしまう人も少なくありませんが、実は宝石の多くは色の濃さや透明感、色ムラのバランスを整えるため、加熱処理されることが普通なのです。
自然なまま美しい宝石もありますが、加熱処理することにより、本来その宝石が持つ最大の良さを引き出すことができることもあると理解しておきましょう。(ただし、その場合は非加熱サファイアより安価になって当然であり、適正価格であることが大切です)

まとめ

今回は、サファイアの中でも近年人気が高くなっているスリランカ産サファイアについてご紹介しました。サファイアといえば、カシミール産サファイアがとにかく高品質で美しいものだとイメージしている人が多いでしょう。しかし、スリランカ産サファイアは、本来、最高品質と言われるカシミール産サファイアとは全く違った楽しみ方をできますので、ぜひ自分の目で確認していただきたい宝石の一つです。
宝石は濃いカラーのものが美しいという固定概念のようなものがありますが、そうではなく、それぞれの個性を楽しむという方法もあると覚えておきましょう!

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