パライバトルマリン~一番人気はブラジル!産地別特徴

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皆さんは世界三大希少石を知っていますか?世界三大希少石とは、”アレキサンドライト””パパラチアサファイア””パライバトルマリン”で、非常に産出量も少なく、とても人気の高い美しい宝石です。今回はその中でもパライバトルマリンにスポットを当てたいと思います。

パライバトルマリンとは

パライバトルマリンはその名前の通りトルマリンの一種になります。パライバトルマリンという名前の由来はブラジルのパライバ州の鉱山で初めて発見されたことからこの名前が付けられたそうです。パライバトルマリンの大きな特徴は、美しいネオンブルーの色彩で、この美しいブルーはマンガンイオンと高濃度の銅によって発現しています。パライバトルマリン特有のブルーは見る人を魅了し、その人気はダイヤモンドに並ぶほどの人気です。現在ではブラジル以外の地域でもパライバトルマリンは採掘されますが、ネオンブルーの色彩を持つものはその他の地方では発見されていません。そのためブラジル産のパライバトルマリンは『幻の宝石』とも言われています。

パライバトルマリンの基本知識

宝石名 パライバトルマリン
和名 藍玉
鉱物名 トルマリン
モース硬度 7-7.5
比重 3.04-3.07
屈折率 1.61-1.65 (複屈折)
宝石言葉 希望

パライバトルマリンの産地別特徴

パライバトルマリンは産地によって色合いなどが変わります。上にも書いた通り独特の『ネオンブルー』はブラジル以外では産出されていません。ここではそれぞれの産地でどのような特徴があるのかをご紹介します。

ブラジル産パライバトルマリン

パライバトルマリンは上でも説明した通り、ブラジルのパライバ州「サンドンデ・パターリャ」で初めて産出されました。そのため、『パライバトルマリン』という名前が付けられたのですが、実はこのパライバトルマリンが順調に採掘されたのはわずか一年ほどでした。
ブラジルで産出されたパライバトルマリンは、その独特の美しさから瞬く間に人気が爆発し、需要に対して全く供給が追い付かなかったそうです。そのためパライバトルマリンの価格は一気に高騰しました。

ブラジル産のパライバトルマリンはこのように元々需要に対して供給量が足りないこともありましたし、1年ほどで採掘できなくなったということもあり一時は『幻の宝石』とまで言われましたが、その後、パライバ州の隣に位置するリオグランデノルデ州パレーリャスでもパライバトルマリンが採掘できることがわかりました。しかし、パレーリャス産のパライバトルマリンは同じ山脈の鉱山での採掘にもかかわらず、パライバ州産と比較するとブルーの色が薄い物が多く、良質のパライバトルマリンの供給は不可能とわかり結局は『幻の宝石』のままとなりました。
良質なブラジル産パライバトルマリンは今でも『幻の宝石』として絶大な人気があります。

ナイジェリア産パライバトルマリン

ブラジルで安定供給できなくなったパライバトルマリンですが、その後ナイジェリアで産出され世界中から注目を集めました。
絶大な人気を誇るパライバの採掘だったので非常に注目をされましたが、ナイジェリア産のパライバトルマリンの特徴はブラジル産の物と比較すると色相が薄く、クリアな物が多いということでした。もちろん中には高品質なパライバも採掘されていたのでパライバの安定供給ができるかと期待されていましたが、2005年には、ほぼ採掘ができなくなりました。

モザンビーク産パライバトルマリン

ナイジェリアで採掘ができなくなってからほどなくモザンピークでもパライバトルマリンが産出されるようになりました。モザンピークという国はあまりなじみがないかもしれませんが、ナイジェリアと同様アフリカ大陸の国です。そう考えると他のアフリカ大陸の国でも産出できるのでは?と期待してしまいますね。
モザンピーク産パライバトルマリンの特徴は、ナイジェリアと同様に色相の薄い物が多いということです。しかし、モザンピーク産パライバトルマリンは大粒の物も採掘される事も多く、さらに最高品質の物は『幻の宝石』と呼ばれたバターリャ産の物と比較しても劣らないほどの超一級品も産出されることがあります。

このようにパライバトルマリンの産地は各所あります。しかし、その価格に関して考えるとブラジル産のパライバトルマリンのほうが高値がつくことが多いです。パライバトルマリンをどうしても手に入れたいとお考えであれば比較的に安価なナイジェリア産かモザンビーク産を選択するのも手かもしれませんね。

まとめ

今回は『幻の宝石』とも言われるパライバトルマリンに関してご紹介しました。ご紹介した通りパライバトルマリンの人気に関しては、やはりブラジル産の物が最も人気があるのではないでしょうか。特に蛍光発色の物を望んでいるのであれば高値になりますが『ブラジル産』という選択肢になりますね。しかし後発組のナイジェリアやモザンピーク産のパライバトルマリンは大粒の物も多くあり、最高品質の物となるとブラジル産の物にも劣らないものもあります。産地によって特徴は少し変わりますが、どれも美しいことには変わりないので、後は自分の好みのパライバトルマリンを選ぶのがいいのかもしれませんね!

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