世界で最もカラフルなジュエムストーンと言われるフローライトとは?

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今回は、世界で最もカラフルなジュエムストーンとも言われるフローライトについてご紹介します。フローライトは、ガラスのような光沢を持っており、近年非常に高い人気を持ってます。しかし、純粋なフローライトは、本来、無色の宝石なのですが、不純物を含みやすいという特性を持っており、その不純物が発色要因になり私たちを楽しませる様々なカラーを発色するのです。
今回は、そんなフローライトの特徴についてご紹介します。

フローライトとは

名称 Fluorite(フローライト)
和名 蛍石(ほたるいし)
カラー 多様な色の種類がある
硬度 4
比重 3.18(塊状の原石では3~3.25)
主な産地 アメリカ・中国・イギリス・アルゼンチン

フローライトは、フッ化カルシウムが結晶になったもので、透明から半透明の、ガラス状の鉱物として採掘されます。フローライトは、様々なカラーバリエーションを持っていることが特徴なのですが、実際には純粋なフローライトは無色であり、そこに不純物が含まれることにより発色しています。
フローライトのカラーとしては、青、緑、黄、茶、ピンク、青みのある黒、すみれ色などがあるのですが、一般的に最も高い人気があるのは深い紫色をしたフローライトだと言われています。深い紫色のフローライトは、高品質のアメシストの美しさにも匹敵し、宝石が色だけで判断できないという議論の際に、この二つが引き合いに出されることが多いです。
多彩なカラーバリエーションを持っていることが特徴のフローライトですが、その中でも光源によってカラーが劇的に変わるものもあります。こういったフローライトは、カラーチェンジフローライトなどと呼ばれ非常に高い人気があります。

フローライトの語源

フローライトの語源は、ラテン語で流れるを意味する『フルエーレ(fluere)』です。ちなみに、和名では『蛍石』と呼ばれるのですが、これは真っ暗な状態でフローライトの破片を火にくべると、音をたてながら蛍のように発色するからだと言われています。
フローライトは、蛍光現象をあらわすフローレッセンスの語源となっています。フローライトは、紫外線をあてると発光する蛍光現象を持つものがあり、このような蛍光現象が最初に発見されたのがフローライトだったからだそうです。

フローライトの注意点

最後は、フローライトの使用上の注意点をご紹介しておきましょう。フローライトは、モース硬度が『4』と、ジュエリーとして考えると耐久力は低いと言えます。さらにへきかい性(一定方向にパカッと割れる性質)も持っているため、フローライトをあしらったジュエリーを使用するときには注意が必要です。例えば、フローライトを机などにぶつけてしまうなど、強い衝撃が与えてしまうと意外と簡単に割れてしまう恐れがあります。
また、紫外線や水に対してあまり強くないという特徴もあるので、こちらも注意です。フローライトは、強い紫外線が当たってしまうと褪色の原因となりますので、夏場の強い直射日光のもとに長時間放置するなどは厳禁です。使用しない場合は、ジュエリーボックスなどにきちんとしまっておくようにしましょう。

まとめ

今回は、さまざまなカラーバリエーションを持つフローライトについてご紹介してきました。フローライトは、『世界で最もカラフル』などと表現されるように、モノによっていろいろな楽しみ方ができるのが非常にオススメ出来るポイントです。さらに、インドのビハール州で採掘されるフローライトは、アレキサンドライトのように光源によってそのカラーが劇的に変わるカラーチェンジ効果を持っているものがあります。こういった特殊効果を持ったジュエリーが好みの方にはとてもオススメ出来る宝石ですので、ぜひ一度手に取ってみてください。
ただし、モース硬度が『4』でへきかい性を持っていますので、取り扱いには十分に注意しましょう。

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