研磨職人泣かせの宝石と言われるアフガナイトとは

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皆さんはアフガナイトという宝石はご存知ですか?宝石の名前から想像がつくと思いますが、宝石名はアフガニスタンから来ています。この石は、宝石の中でまだまだ新種に分類される宝石ですが、ブラックライト(紫外線) をあてると美しい蛍光色を示す宝石で、非常に人気が高くなっている宝石です。しかし、この宝石は研磨師にとっては非常に厄介な特徴を持っており「職人泣かせの石」等とも言われています。今回はそんなアフガナイトにスポットを当てたいと思います。

アフガナイトの特徴

宝石名 アフガナイト
和名/英名 アフガン石/Afghanite
カラー 緑系、青系、無色
モース硬度 5.5-6.0
屈折率 1.52
主な産地 アフガニスタン、アメリカ、ロシアなど

アフガナイトはソーダライトやラズライトなど青みを持つ宝石と共に産出され、その中でもソーダライトグループとは非常に組成成分が似ていると言われています。その為ソーダライトグループの宝石と混同されることが非常に多いものですが、しっかりと結晶系を確認すると別物だとわかります。
アフガナイトは、カンクリナイト(灰霞石)グループに属する宝石で、この宝石はラピスライトの主成分であるラズライトを含みます。また、硫黄が結晶内に入っていることにより青色を発色します。因みにこの成分を含まないアフガナイトは無色透明になります。またアフガナイトは、特定方向に割れやすい性質『へき開』が完全なため、非常に割れやすいという特徴を持っており、研磨職人泣かせの宝石と言われます。

アフガナイトの特徴

アフガナイトは一般的に青色を示す宝石という認識があるかと思いますが、実際には緑や無色など青系の色を含まない鉱物もあります。しかも青系の色を持っていないアフガナイトはブラックライトをあてると、オレンジ色~ピンク色に見える蛍光色を発色することが特徴です。
また、アフガナイトの原石は、青みを持つ部分と青みを持たない部分を混在するものがほとんどで、実は青みの部分を削っていくと内部は無色透明になっている石も多いのです。因みにアフガナイトの青い部分にブラックライトを照射したときに発光が確認される場合は、前述の理由があるからです。

アフガナイトの価値

アフガナイトは1968年にアフガニスタンで発見されたのを最初に、現在ではアメリカやロシアなど様々な場所で採掘されます。しかし、宝石品質な物と考えるとアフガニスタン産の物が圧倒的で、それ以外はほとんど低いランクな物です。ただし、アフガニスタンで産出するものに関しても、その多くは不透明なもので、宝石質なアフガナイトとなると産出されることは非常に稀で、希少石として非常に高額で取引されます。さらに大粒のものとなると、その数は圧倒的に少なくなるため、さらに高額になります。

まとめ

今回はアフガニスタンの名産であるアフガナイトについてご紹介しました。この宝石は濃い青色のものはブラックライトを当てても発光しませんが、ややシアン系のカラーの物からは強いオレンジからピンクの色wお発行する非常に珍しい宝石です。多色性を示す宝石は他にも様々な物がありますので、アフガナイトなど変色効果を持つ宝石を集めるのも面白いかもしれませんね!

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