知名度は低いけど、コレクタアイテムとして人気の宝石をご紹介します!

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皆さんは、宝石と聞けばジュエリーにあしらわれた美しい石を思い浮かべることでしょう。ほとんどの方がダイヤモンドやサファイア、ルビーなどであれば、どのような宝石なのかもすぐにイメージできると思います。しかし、宝石の中には、強度の問題などでジュエリーの加工には適していない物や、極端に産出量が少なく一般にはあまり出回ることがなく、美しさのわりに知名度が低い物があります。そういったものはコレクターアイテムとして人気なのですが、本稿では、そんな知名度が低くても美しい宝石をご紹介します。

コレクターアイテムとして人気の宝石いろいろ

それでは、コレクターアイテムとして人気の高い宝石をいろいろとご紹介していきましょう。ここで紹介する宝石は、一般にはあまり知られていないのですが、その美しさは有名な宝石にも全く負けていない者たちです。

アンデシン

まずは、アンデシンからです。この宝石は、赤褐色の中に緑のシラーが魅力的に揺れる非常に美しい宝石です。しかし、多くの方があまり名前になじみがない理由は、この宝石がごく最近になって初めて発見されたものだからです。実は、アンデシンが発見されたのは2002年で、本当に最近の事です。さらに、まだまだ産出量もごくわずかなため、コレクターにとっては垂涎の的となっています。
アンデシンは、ムーンストンや、ラブラドライトに代表される、フェルスパー(長石)グループに属する宝石です。

アンブリゴナイト

アンブリゴナイトは、その名前を聞いただけでどのような石かイメージできるのであれば、かなりの宝石通とも言われるほどの希少石です。このアンブリゴナイトは、希少性が高すぎて、中央宝石研究所のような世界的な宝石鑑別所をしても、宝石の色の起源が判断できない稀有な宝石です。
一般の市場に出回ることもほとんどありませんが、良質なアンブリゴナイトは非常に透明度が高く美しいガラス光沢を持っています。しかし、硬度は5.5~6程度と、かろうじてファセットカットに耐えられる程度です。

ベニトアイト

ベニトアイトはアメリカの3大希少石に数えられる宝石で、サファイヤと見まちがえるほどの美しいブルーを持っています。このベニトアイトは、日本でも産出されたことがあるのですが、宝石質な物と限れば、世界中で唯一アメリカ合衆国カリフォルニア州のサン・ベニトでしか産出されません。その為、その地名を取って名づけられ、超希少石としての地位を誇っています。
因みに、ベニトアイトは、ダイヤモンドにも匹敵する分散率を持っており、ファセットカットを施すことにより非常に素晴らしいファイア(光の分散)を生じます。

ターフェアイト

ターフェアイトは、世界で最もレアな宝石ともいわれ、その希少性から世界中のコレクターからあこがれの宝石として非常に高い人気を誇ります。ターフェアイトは、ほぼすべての特徴がスピネルのそれと似ており、大きく異なる点は「複屈折」という特徴を持つという点のみです。発見者であるアマチュアの宝石愛好家のターフェ伯爵もはじめはスピネルと思ったそうですが、顕微鏡で見た際にスピネルにはない現象がみられ、イギリス自然史博物館に調査を依頼して初めて別の石だと判定されたという歴史があります。
因みにターフェアイトという名称は、発見者のターフェ伯爵からとられています。

まとめ

今回は、ジュエリーとして出会うことすらなかなか難しい、宝石たちをいくつかご紹介しました。本稿でご紹介したような宝石は、産出量が非常に少なく、その中でもジュエリーの加工に適したようなものが見つかるのも、ほとんどありませんので、市場で出会うことはなかなかできません。そのため、運よく気に入ったものに出会えた時には、ぜひ手に入れてみてほしい宝石たちです。
こういった宝石は、ジュエリーに加工することは難しいとしても、コレクターアイテムとして持っていたいと考える人も多く存在しています。宝石の世界は、皆さんが思っているよりもとても奥深いものですので、こういったあまり耳にしない宝石をたまに調べてみるのも面白いのではないでしょうか!

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