深みのあるグリーンが特徴のクロムダイオプサイトとは?

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皆さんは『クロムダイオプサイト』という宝石はご存知でしょうか?一般にはまだまだ知名度が低い宝石となりますので、その名前すら初めて聞いた…という人も多いかもしれません。しかし、このクロムダイオプサイトという宝石は、深い緑色がとても美しい宝石で、グリーンの宝石が好きな方にはとてもオススメ出来る宝石の一つです。
そこで今回は、知る人ぞ知るクロムダイオプサイトの基礎知識をご紹介します。

クロムダイオプサイトとは

クロムダイオプサイトは、「ダイオプサイト」という名前の鉱物となります。本来、ダイオプサイトは、白色や黒色などさまざまなカラーを持った鉱物なのですが、現在ダイオプサイトとして流通している宝石は、深い緑色のものが最もメジャーになっています。
クロムダイオプサイトと呼ばれる理由は、ダイオプサイトの鉱物内にクロムを含むことで、特徴的な深い緑色を発色するためで、ジュエリーショップなどで『ダイオプサイト』と表記されて販売されている場合は、大抵は、緑色を持ったクロムダイオプサイドです。

和名で「透輝石(とうきせき)」と名付けられているダイオプサイトですが、この名前の由来はギリシャ語で「透明な」という意味の「ダイオプテイア」だと言われています。また、産地に関してですが、高品質なクロムダイオプサイトが「ロシアンエメラルド」と呼ばれるように、グレードの高いものはロシア産がほとんどです。冒頭でご紹介したように、美しさの割にはまだまだ知名度の低い宝石なのですが、近年ではエメラルドに変わるグリーンの美しい宝石と言われるようになっており、手ごろな価格で手に入ることから徐々に人気が高くなっています。
ただし、良質なクロムダイオプサイドは極端に少なく希少価値は非常に高いと言われています。ロシア以外では、オーストラリア、アメリカ、インド、スイス、中国などが原産地となっています。

クロムダイオプサイトの豆知識

クロムダイオプサイトは、まだまだ一般には知られていない宝石とご紹介しましたが、パワーストーン業界ではそれなりの人気を誇っています。ここでは、クロムダイオプサイトの注意点などを簡単にご紹介しておきましょう。

クロムダイオプサイトを選ぶときの注意点

クロムダイオプサイトに似ていると言われるのは、エメラルドやグリーンアベンチュリンなどの深い緑色を持った石です。他には、ペリドットにも似ていると言われる事があるのですが、ペリドットは、黄緑色が強くキラキラとした輝きを持っているため、見分けるのは容易だと思います。
最近では、エメラルドに匹敵する美しさを持っていると言われているこの宝石ですが、透明感が重要な宝石ですので、光にかざして割れや曇りができるだけ少ないものを選ぶのが良いでしょう。また、深い緑色が特徴ですので、その色合いも注意しましょう。

クロムダイオプサイトは衝撃に注意

ほとんどのクロムダイオプサイトは、クラックが含まれていると言われていますので、使用中に何かにぶつける…など、衝撃を与えないように注意しましょう。こういったクラックを含む宝石は、少しの衝撃で割れてしまう危険があるのです。
また、保管する時にも、他の宝石とぶつかったり、擦れあうことが無いように個別に保管するようにしましょう。クロムダイオプサイトは、モース硬度が5程度と、比較的硬度が低い宝石に分類されますので、表面に固いものが擦れるだけで傷が入ってしまう危険があります。

まとめ

今回は、深いグリーンが特長のクロムダイオプサイトについてご紹介しました。本稿でご紹介したように、エメラルドに非常に良く似ていると言われており、高品質なものはエメラルドの美しさに匹敵すると言われているのがクロムダイオプサイトです。しかし、その美しさのわりに、まだまだ知名度が低く、お手頃価格で手に入れることも可能だと思います。
正直、高品質なクロムダイオプサイトを取り扱っているジュエリーショップはまだ少ないと思いますが、探してみるだけの価値はあると思いますよ!

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