月や太陽を象徴すると言われる『ラブラドライト』とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

皆さんはラブラドライトと言う宝石はご存知ですか?いまいち知名度は高くない宝石かもしれませんが、この宝石はオーロラの光を封じ込めたような非常に美しい宝石です。ラブラドライトは、光の当たり方や角度により、ピンク色や青色、黄色などさまざまな色彩を示すのが特徴でもあり、様々なカラーを示すこの現象は『ラブラドレッセンス』とも呼ばれています。
今回は、途方もなく美しいラブラドライトについてご紹介します。

ラブラドライトの特徴

引用:wikipedia
英名 ラブラドライト(Labradorite)
和名 曹灰長石(そうかいちょうせき)
主な産地 フィンランド、カナダ、マダガスカル、アメリカ、オーストラリア、ノルウェー、インド、メキシコ、ウクライナ
青灰色(虹彩効果が加わる) 淡青緑色、淡青色、黒色。 (他には、無色、黄色、橙色、 明ピンク色も見られます。)
モース硬度 6~6.5
比重 2.69~2.72

ラブラドライトは、鉱物的には長石のグループに属します。長石のグループには、他にもムーンストーンやサンストーン等の人気の宝石も知られていますが、これらの宝石は特殊な光学効果を持つ変種の長石に名づけられたものです。ラブラドライトは、これらの例外と言う扱いの物です。
ラブラドライトは、特殊な光学効果を持っていない事から、他の変種に比べ宝石としての魅力が乏しいと思われていましたが、1770年にカナダで虹色のカラーを放つ非常に美しい物が発見さたことにより「虹色の光を持つ石」として一気に立場が変わりました。ラブラドライトが持つ虹色の光学効果は、アノーサイトとアルバイトの薄い層が繰り返している間にマグネタイトやヘマタイトの金属鉱物の微薄層が繰り返し挟まれて、この組み合わせを持つラブラドライトのみが虹色に輝くのです。この効果は、初めて発見された『カナダのラブラドル』という地名にちなんでラブラドレッセンス(Labradorescence)と名付けらました。
因みに、ラブラドライトの名称の生みの親となったカナダでは産出量が減少しており、近年ではマダガスカルやブラジルの方が産地としては有名です。また、フィンランドでは特に鮮やかな虹色効果を持つものが算出し、この産地の物は特別に『スぺクトロライト』と呼ばれています。

ラブラドライトの種類

ラブラドライトと言えば、きらめくパステルや深い金色をしており、独特な虹色の輝きを持っているものばかりではありません。ここでは様々なラブラドライトについてご紹介します。

  • スペクトロライト
    フィンランドの南カユヤラ地方・ラッペーンランタ郡・ユレマーで産出する特別なラブラドライトは『スペクトロライト』と呼ばれます。スペクトロライトは、一見すると真っ黒に見えるのですがある角度に達すると素晴らしい虹色を見せるのです。スペクトロライトとラブラドライトの決定的な違いはその光方で、スペクトロライトは眼が眩むほどの閃光の光を示します。
  • ブラックラブラドライト
    ブラックラブラドは、漆黒の中から浮かび上がるブルーのシラーがとても幻想的な石です。日本国内では、一時期非常に人気が高かったものですが、最近では品質が極端に落ちていると言われており、今後高品質な物は取れないのでは?とも言われています。
  • ゴールデンラブラドライト
    ゴールデンラブラドライトはほとんどシラーがないため、一見すると長石系の石にさえ見えないという特殊な石です。見た目上はカラーが非常に淡いシトリンに見える知る人ぞ知るラブラドライトといった感じですね。ただし、近年では良質な物の産出は減っています。

まとめ

今回は、虹色に輝く宝石『ラブラドライト』に関してご紹介いたしました。ラブラドライトは、独特で非常に美しい宝石で、どの季節のファッションにも合わせやすいと言われています。サンストーンやムーンストーンも非常に美しい高額効果を持っていますが、アゲハチョウにもたとえられるラブラドライトの輝きは是非体験していただきたいものです!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。