サファイア

サファイアの主な産地とそれぞれの特徴について

今回は、宝石の中でも特に人気の高いサファイアにスポットを当ててみたいと思います。サファイアと言えば非常に美しいブルーが特徴ですが、実は産地によって色合いが微妙に違うことはご存知でしょうか?
サファイアと言えばカシミールサファイアが最も美しいとされていますが、実は他の産地のサファイアも独特な美しさを持っているのです。そこでここでは、産地別のサファイアの特徴をご紹介します。

サファイアの基礎知識


サファイアは、コランダムという鉱物の中でも、宝石の価値を持った石の総称です。ただし、コランダムの中でも濃い赤色をしたものはルビーと言われます。
サファイアの語源はラテン語で青を意味する「sapphirus」と言われており、皆さんがサファイアの色としてイメージする青色は鉄やチタンといった不純物が含まれることで発色しています。しかし、サファイアという宝石は青色以外のカラーもたくさん存在しており、濃い赤色以外の『グリーン・バイオレット・オレンジ・ピンク・イエロー・カラーレス(無色)』などさまざまなカラーバリエーションがあるのです。
因みに、ピンクサファイアとオレンジサファイアのちょうど中間色のカラーを持ったものはパパラチアサファイアと呼ばれ全宝石の中でも特別な人気を誇っています。

そしてこのようなサファイアは、上述したカシミールやミャンマー、スリランカなど、さまざまな場所で産出されており、それぞれの産出場所によってその特徴や価値が大きく変わります。

産地別サファイアの特徴

産地 特徴
カシミール 最高品質のサファイアの代名詞とも言えるのがカシミール産です。カシミール産サファイアは、上品で彩度の高い青色を持っており、特別な美しさを持っていると言われます。しかし、現在はほとんど産出されなくなっています。
ミャンマー ミャンマーもサファイアの産地として有名です。ミャンマー産のサファイアは大粒で非常に美しいブルーを持っており、非常に高い評価を受けています。柔らかで透明感がありながらしっかりと濃さのあるブルーで人気です。
スリランカ スリランカ産サファイアは、世界で最も多く流通しているサファイアと言われています。ここで産出するサファイアは、濃淡のバランス、透明度共に非常に高い評価を受けており、最高品質の物はカシミール産にも劣らないと言われています。少しだけ紫がかった青色はセイロンブルーなどと呼ばれ高い評価を受けます。
ナイジェリア ナイジェリアでもサファイアが産出されますが、採掘が始まってまだ20~30年程度しかたっておらず、安定した産出には至っていません。しかしここで産出されるサファイアの中には、スリランカ産に近い紫がかった最高品質のものもあり、今後の動向が注目されています。
カンチャナブリ タイ西部のカンチャナブリで産出するサファイアは、高い品質を持っているものの、わずかにグレーがかっているのが特徴です。カシミール産など、最高品質の物には一歩及ばないと言われますが、加熱処理が進歩した現在では、リーズナブルなサファイアとして大きな注目を浴びています。

まとめ

今回は、宝石の中でも特に人気が高いサファイアについて、産地別のサファイアの特徴を簡単にご紹介しました。最高品質のサファイアと言えば、カシミール産サファイアが有名ですが、実は世界各地でサファイアは産出するのです。さらに、サファイアという宝石は、ほとんどの方が深いブルーをイメージするかと思いますが、さまざまなカラーバリエーションを持っているということも覚えておきましょう。
最近では、ブルーだけでなくピンクサファイアなどの人気が急上昇していますし、『サファイア=ブルー』というイメージもだいぶ薄れてきたかもしれませんね。さまざまな楽しみ方があるサファイアですので、ぜひ好みのカラーや産地を探してみてはいかがでしょうか?

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