2002年に発見された新しい希少石『ペツォッタイト』ってどんなの?

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皆さんは『ペツォッタイト』と宝石は聞いたことがありますか?宝石ががかなり好きな人であれば知っているかもしれませんが、一般的にはほとんど知られていないかもしれませんね。というのもこのペツォッタイトという宝石は2002年マダガスカルで発見され、翌年の2003年になり国際鉱物学連合(IMA)に新鉱物と認められたまだまだ新しい宝石だからです。
ペツォッタイトはラズベリーのような美しいピンク色が魅力の宝石で、鉱物的にもベリル種に非常に似ているためラズベリルやラズベリーベリル等という商品名で販売されていることもありますが、実際にはベリルとは全く違う鉱物です。
今回はそんな『ペツォッタイト』についてご紹介したいと思います。

『ペツォッタイト』の特徴

出典:楽天サイト
名前 ペツォッタイト/ラズベリル
英名/和名 Pezzottaite/Raspberyl/ペツォッタ石
ピンクからラズベリー色
硬度 7.50 – 8.00
比重 3.04 – 3.14

ペツォッタイトはペグマタイト鉱床で産出される鉱物で、マダガスカルで最初に産出したときはトルマリンやスポジュミンと一緒に産出したそうです。そのため、始めはマダガスカル産トルマリンと間違えて販売されていたのもしょうがないのかもしれませんね。この宝石は発見された当初、マダカスカルでのみ産出する鉱物と考えられていましたが、その後ミャンマーやアフガニスタンでも産出することが確認されています。ちなみにミャンマーではフェナカイトやルベライトと一緒に産出されます。
因みにペツォッタイトはペグマタイトから手掘りで採掘するため、産出量も微量で、採掘にも時間がかかります。

『ペツォッタイト』認定の経緯

最初にもご紹介しましたが『ペツォッタイト』は2002年マダガスカルで発見された鉱物です。初めて産出したときにはトルマリンやリシア輝石の一種スポジュミンと一緒に産出されたため、発見当初はマダガスカル産トルマリンとして流通していたそうです。しかし、すぐにトルマリンではないと考えられ、ベリル種の一種レッドエメラルド(ビクスバイト)と混同されるようになりました。これもあり、『ペツォッタイト』はラズベリーの色を持ったベリルと、ラズベリルやラズベリーベリル等という商品名を今でも使われている場合があります。
その後、詳細な検査の結果ベリルの主成分であるベリリウムがセシウムやリチウムと置き換わった類似石だということがわかり、2003年に新鉱物だということが認められました。ちなみに『ペツォッタイト』という宝石名は、イタリア人のフェデリコ・ペツォッタ氏のマダガスカルでの鉱物研究の貢献を認めて名づけられたそうです。

まとめ

今回は2003年に鉱物と認められたまだまだ新しい宝石ペツォッタイトについてご紹介しました。この宝石は非常に美しいラズベリーカラーを持っており、その産出量の少なさから希少石として非常に高い人気を持っています。また、『ペツォッタイト』は耐久性、美しさ、希少性とジェムストーンに必要な要素を全て兼ね備えており、今後もその人気は上がっていくと考えられています。自分の好みに合う石と出会えた場合は、ぜひ手に入れてみてはいかがでしょうか?

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