赤いエメラルド!?レッドベリルの神秘に迫る

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『エメラルド』と聞けば皆さんグリーンの宝石を思い浮かべますよね。しかしジュエリー業界では『赤いエメラルド』と言われる宝石も存在しているってご存知ですか?それは「レッドベリル」という宝石なのですが、今回は赤いエメラルドと言われる『レッドベリル』をご紹介したいと思います。

レッドベリルとは?

名前 レッドベリル/ビクスバイト
英語名 Red beryl/Bixbite
和名 緑柱石(りょくちゅうせき)
赤、赤紫
硬さ(モース硬度) 7.5-8
結晶系 六方晶系

レッドベリルはその名の通り『ベリル系』に属しており、正式な鉱物名はビクスバイト(Bixbite)とも呼ばれる宝石でネオン系の鮮やかな赤色が美しい宝石です。『緑柱石(ベリル)』と言えば他にもエメラルドやアクアマリン等が有名ですね。
レッドベリルはエメラルド同様、インクルージョンが非常に多い宝石としても有名です。また元々レッドベリルの原石は小粒な物がほとんどなうえ、カット時にインクルージョンが多いと非常に難易度が上がり、カット時に割れてしまう事が多いので、ジュエリーに加工されるレッドベリルのほとんどは0.2カラット以下のものとなります。その為レッドベリルのジュエリーで1カラットを超えるようなものがあれば奇跡的な出会いと言えます。

レッドベリルの希少性

次にレッドベリルの希少性についてご紹介しておきます。レッドベリルは現在『幻のジェムストーン』と呼ばれるほど希少性の高い宝石となっています。それは、元々レッドベリルが世界で唯一「ユタ州のワーワー山脈」の鉱山でのみ採掘されていたという事に起因します。多くの宝石は品質の差はあれど世界中で考えれば複数個所で採掘されることの方が多いです。しかし、レッドベリルは世界中でも『ワーワー鉱山』でしか採掘されなかったという事で、レッドベリルは希少石の中でも群を抜いて希少です。しかもこの『ワーワー鉱山』は現在は閉山しており、新しくレッドベリルが採掘されることはありません。これが『幻のジェムストーン』とも呼ばれ所以ですね。
宝石の価値を考えた場合、その『希少性』は非常に大きなポイントでもあります。美しいネオン系の赤色を持ったレッドベリルは今後もその価値が上昇する可能性が高い為、ぜひ手に入れたい宝石でもありますね。

まとめ

今回は『幻のジェムストーン』とも言われるレッドベリルについてご紹介しました。現在ではレッドベリルが産出していた鉱山が閉山してしまい新たに市場に出てくることはないと言うことで『幻』とも言われるのですね。因みにこのレッドベリルという宝石は一部では『赤いエメラルド』とも呼ばれることがあったそうです。これは非常に美しい宝石でありながら上述の通り希少性が非常に高いと言う特性故『レッドベリル(ビクスバイト)』という名の知名度が低かったからだそうです。その為、日本国内の百貨店やアメリカの市場では『レッドエメラルド』という名称で一大キャンペーンが展開されたそうです。『赤いエメラルド』という呼び方については賛否両論あると思いますが、レッドベリルは非常に美しく、また『幻』とも言われる宝石なので気に入ったものを見つけた時は是非手に入れたいものですね。

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