「プレイ・オブ・カラー」を持つオパール。白だけじゃないオパールの種類をご紹介!

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プレイオブカラーと呼ばれる独特な遊色効果を持つオパールは非常に人気の高い宝石です。オパールの角度を変えるとキラキラと独特な輝きを見せるオパールには様々な種類があると知っていましたか?今回は他の宝石にはない光学現象を持つオパールにスポットを当てたいと思います。

まずはオパールについてご紹介

分類 酸化鉱物(ケイ酸鉱物)
化学式 SiO2・nH2O
モース硬度 6.5
和名 蛋白石
産地 オーストラリア・メキシコ・ペルー・日本など多数域

オパールと言えばプレイオブカラーと呼ばれる遊色効果が有名ですが、オパールは大きく分けて遊色効果を持つものと持たないものに分類されます。この遊色効果を持つのがプレシャスオパールと呼ばれ、持たないものはコモンオパールに分類されます。
オパールは鉱物学的には水晶等と同様に珪素が主成分で、水晶等との違いは非結晶ということです。また、水分を多く含むためモース硬度も5.5~6.5程度しかありません。その為取り扱いには注意が必要な宝石です。オパールの産地については様々な国で産出しますが、主な産地としてはオーストラリアです。オーストラリアはオパールの世界シェアを90%以上締め、国石にもオパールを指定しています。

様々あるオパールの種類を紹介

一言にオパールと言っても様々な種類が存在するのもオパールの特徴です。上でもご紹介しましたが、オパール特有の遊色効果を持つもの・持たない物があります。そして遊色効果を持つプレシャスオパールの中でも様々な物がありますので、ここではその種類をご紹介します。

ホワイトオパール

ホワイトオパールはその名の通り地色がホワイトの物を指します。オパールの中では最もポピュラーなオパールで、一般的にオパールと聞いたときに思い浮かべるのがホワイトオパールではないでしょうか。ホワイトオパールは主に南オーストラリアで産出され、南オーストラリアでは広い地域で産出されます。南オーストラリアでは大きな塊でオパールが産出されることも多く、日本にもたくさん輸出されています。
尚、ホワイトオパールは石だけでなく、貝や動物の骨がオパール化したものもあります。

ボルダーオパール

オーストラリアのクィーンズランド州のみで産出する非常に希少なオパールです。ボルダーオパールのボルダーとは「岩の塊」という意味でこの宝石は鉄鉱石の塊の中に出来ることからボルダーオパールと呼ばれます。ボルダーオパールのジュエリーとしての特徴は堆積鉄鉱石の隙間に潜り込んでできた物を削り出すため、一般的な宝石と違い不定形な外観となり、表面も波打ったような凸凹があるものが多いことです。もちろんブラックオパールの成型で多い卵のような楕円にカットされることもありますが、近年産出量が激減していることもありなるべく歩留まりの悪い削り方はしないようにという方向になっているようです。

ブラックオパール

プレシャスオパールの中で地色がブラックのもをブラックオパールと呼びます。ブラックオパールはボルダーオパールに非常に似ていますが、ボルダーオパールとの違いは黒い粘土層の中で、その影響を受けてオパール化したものということです。ブラックオパールは地色が濃く暗いもので、多彩な遊色がはっきりと鮮明に出ているものほど高品質と言われています。その中でも赤色が遊色に含まれているものは特に希少性が高く高額で取引されます。

ウォーターオパール

ウォーターオパールはメキシコで産出されるオパールで地色が水のように透明なオパールを指しメキシコオパールとも呼ばれます。ウォーターオパールはファイヤーオパールの対をなすような位置づけで、違いは地色の違いになります。ウォーターオパールの遊色効果は水の中でゆらゆら揺れるように繊細で優しいイメージの物が多いです。

ファイアオパール

ウォータオパールと対のような関係で、地色の透明感は高いものの、暖色系のオレンジ色をしたものをファイアオパールと呼びます。ファイアオパールは暖色系の薄い物の場合、宝石鑑別書の表記は単に『オパール』となってしまう場合もあります。しかし、この鑑別は地色の彩度を重視されるため、透明度が高く、暖色系のオレンジの物であれば遊色効果がない物でもファイアオパールと評価されます。そのため、ファイアオパールの場合は遊色効果があるほうが希少で価値が高くなります。

まとめ

今回はオパールの特徴でもある遊色効果を持つオパールの種類をご紹介しまいた。プレシャスオパールの分類は基本的に地色のカラーの違いによってその呼び名が違うということで、意外と単純な名づけの仕方で面白いと思いませんか。プレシャスオパールはそれぞれのオパールによって遊色効果の見え方や美しさも違います。プレシャスオパールはそれぞれが唯一の模様で世界に二つとないと言われる特別感のある宝石でもありますので、是非お気に入りオパールを手に入れてみてはいかがでしょうか?

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