アメリカ三大希少石 レッドベリル ・ベニトアイト・ロードクロサイト

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皆さんは3大希少石と聞いてどの宝石を思い浮かべますか?多くの人は世界三大希少石と呼ばれる「パパラチアサファイア・アレキサンドライト・パライバトルマリン」を思い浮かべるかもしれませんね。しかし、今回はそんな希少石の中でもアメリカで採取される希少石にスポットを当てて、『アメリカ3大希少石』をご紹介します。

レッドベリル


それではまずはレッドベリルからご紹介します。レッドベリルはその名の通り美しい赤色の宝石で、赤色のベリルは世界で唯一アメリカのユタ州ワーワー山脈でのみ採掘されるとても希少性の高い宝石です。このレッドベリルの『赤』は他の赤色の宝石であるルビーやガーネットとは違いネオン系の鮮やかな赤色をしていることが特徴で、「ラズベリーレッド」の深く魅惑的な赤い彩が特徴です。
ベリル系の宝石はエメラルド(緑)からアクアマリン(青)そしてモルガナイト(ピンク)等、有名な宝石が多くありますがその中でもレッドベリルの希少性は抜群に高いです。というのもレッドベリルの宝石質の物は世界でもユタ州のワーワー山脈の鉱山でしか採取されず、しかも現在ではその鉱山は閉山していて、現状市場に出ているものしかありません。その為「稀少石の中の皇帝」等とも呼ばれ非常に人気の高い宝石です。

レッドベリルはキズを伴います

レッドベリルは他のベリル系の宝石と同じようにインクルージョンが多い場合がほとんどです。それはレッドベリルが結晶となる成長過程で不純物(マンガンと言われています)が混ざるからで、逆にその不純物が混ざるからこそ美しい『レッド』を発色するそうです。その為、レッドベリルは大きく成長することはほとんどなく、原石は小さいものがほとんどです。
基本的に市場に出ているレッドベリルは0.1~0.3ctが全体の98%を占め、0.4ct以上の石は「大粒」と言われます。
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ベニトアイト


次にご紹介するのは『ベニトアイト』です。この宝石も非常に限られた場所でしか採掘されない希少石で、最初に発見されたのはアメリカのサンベニト郡という場所です。ベニトアイトは限定された地域でしか採掘されないことに加えて、宝石質の物が採掘されることも極稀という非常に希少な宝石です。更には宝石質のベニトアイトが採掘されていたサンベニトの鉱山は既に閉山していて、新たにベニトアイトが市場に出ることはほぼないといえます。これだけでその希少性がわかりますね。

ダイヤモンドにも負けない輝き

宝石としてのベニトアイトは、ダイヤモンドにも負けない輝き(分散)を放ち、サファイアの様な美しいブルーの色合いを持っています。ベニトアイトは組成の部分から見るとチタンとバリウムを含むケイ酸塩鉱物に分類されます。そしてこの宝石の特徴は、ダイヤモンドと同じく分散率0.044ということです。したがってベニトアイトはファセットカットを施すと素晴らしいファイアを生じます。
色彩に関しては、多色性を持っているため見る角度によって青色から青紫まで変化するものもあり、さらに短波紫外線を当てると青色に発行することも大きな特徴です。

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ロードクロサイト


ロードクロサイとはインカローズとも呼ばれる宝石として有名で、産地としてはアルゼンチン、アメリカ、南アフリカ、メキシコ、オーストラリア等が有名で、実は日本でも北海道や青森産出されます。多くの産出国があるロードクロサイトですが、その中でも唯一宝石として別格の扱いを受けるものがアメリカのスイートホーム鉱山で産出されるものです。通常この宝石は不透明で縞模様の入った石として有名ですが、スイートホーム鉱山からは、彩が美しく透明度の高い最高品のロードクロサイトが産出されます。しかし、唯一『宝石質』のロードクロサイトが産出されていたスイートホーム鉱山はすでに閉山していて新たに産出されることはありません。さらに宝石質のロードクロサイトは元々の産出量も極めて少なかったため一部では「幻の宝石」とも呼ばれています。

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まとめ

今回はアメリカの三大希少石をご紹介しましたがいかがでしたか?今回ご紹介した宝石はどれも産出されていた鉱山が閉山されていて新たに産出されることはありません。今現在でも非常に希少価値の高い宝石ばかりなので今後どんどん取引価格が上がっていく可能性も高いかもしれませんね。「レッドベリル ・ベニトアイト・ロードクロサイト」をあしらったジュエリーに興味がある方は手に入れるのは今の内がいいかもしれませんね!

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