宝石が持つ様々な『効果』を一覧でご紹介!

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様々な種類がある宝石ですが、その中には特別な効果を持っているものが存在します。わかりやすい例を挙げてみると、光源の違いで異なる色を見せるカラーチェンジ効果や、表面に星の様な模様を持っているスター効果などが有名ですね。もちろん、特に何の効果も持っていない宝石でもその美しさで高い人気を誇るものが多いものですが、特定の宝石にしか生じない効果は希少価値として高い評価を受けるものです。
今回は、そんな宝石が持つ特別な効果についてご紹介したいと思います。

スター効果

スター効果は、別名でアステリズム効果や星彩効果とも呼ばれるものです。スター効果を持つ宝石として有名なものはスターサファイアやスタールビーで、その効果が最も美しく出るようにカボションカットを施されます。
スター効果は、宝石内部にルチル(金紅石)という針状結晶を持つもので、カボションカットを施した場合に、宝石の中に星が浮かんで見えるようなものです。本来、宝石の価値を下げるインクルージョンですが、美しいスターが生じるものは非常に希少で高値で取引されます。表面に生じるスターは、ルチルが2方向に交差する場合は4条、3方向は6条、4方向の時には12条のスター効果が生まれます。

キャッツアイ効果

キャッツアイ効果も有名ですね。この効果を持つ宝石は「キャッツアイ〇〇」などと言った呼称で販売されるなど、人気の効果の一つです。このキャッツアイ効果は、宝石に上から光を当てた場合、表面に猫の目のような線が生じ、宝石を動かすとその線が移動する特殊効果です。別名で変彩効果(へんさいこうか)とも呼ばれ、フランス語ではChatoyancy(シャトヤンシー)と言われます。
このキャッツアイ効果は、宝石底面に針状結晶のインクルージョンを持っている場合、カボションカットを施すことによって出現します。因みに単純に『キャッツアイ』と呼ばれる場合には、クリソベリルキャッツアイを指しています。

カラーチェンジ


近年人気が高い効果で『カラーチェンジ効果』があります。これは、異なる光源下では宝石の地色が違って見える現象のことを指し、カラーチェンジで有名な宝石はアレキサンドライトですね。アレキサンドライトを例にとると、日光や蛍光灯の下では暗緑色や青緑色に見えるアレキサンドライトが、蝋燭や白熱灯の下では赤紫色にカラーチェンジするのです。
この効果を持つ宝石では、アレキサンドライトが非常に有名なこともあり、カラーチェンジやチェンジオブカラー以外に『アレキサンドライト効果』とも呼ばれています。因みにカラーチェンジに似た特性として『多色性』というものがありますが、こちらは光源は関係なく見る角度によって色が異なって見えたり、濃淡が変わって見える物の効果です。多色性を持つ宝石ではタンザナイトなどが有名です。

シラー効果

宝石の中で、表面に白~青の月光のような光が出現する効果をシラー効果と呼びます。この効果は、ブルームーンスートンなどが有名で、カボションカットを施した際、内部の層構造が原因となり光の反射と錯乱が生ずることでシラー効果が出ると言われています。
シラー効果で有名なムーンストーンは、二種類の鉱物が交互に重なりあって出来ているため、光が内部に入ると反射と散乱がおき、表面に独特な白~青の月光のような光を発するのです。

遊色効果

遊色効果を持つ宝石は、オパールが非常に有名で、虹色のような様々な色が宝石表面に揺らめくように出現するものです。様々な色彩を楽しむことができ、見る角度や光の当たり具合で宝石の表情が変わる為、非常に高い人気があります。因みにプレイオブカラーなどとも呼ばれます。
遊色効果は、宝石内に含まれるシリカ粒子がプリズムの役割を果たすことによって、虹と同じような現象が出現し、発生すると言われています。

まとめ

今回は、美しい宝石の中でも、その宝石の希少価値を上げる特別な効果についてご紹介してきました。上述の通り、宝石に出現する効果は、本来宝石の価値を下げる原因となるインクルージョンが、最適な状態で入っている場合に出現するなど、まさに奇跡的な確率でその特別な表情を見せるものなのです。
多くの方は、透明度が高いものでなければ宝石として扱われないと考えるかもしれませんが、上記のような効果を持つ宝石の場合、逆に透明度が低い物の方がはっきりとその効果を感じることが多く、高評価を受けることがあるのです。宝石には様々な楽しみ方が出来る物も多いので、ぜひ特別な効果を持つ宝石も一度手にしてみてはいかがでしょうか!

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